総数が400口で、1人最大5口まで応募できる抽選の当選確率について。 1人あたりの当選率が出来るだけ等しくなる抽選方法を考えてください。 口数調整してはいけません。オールオアナッシング方式で抽選してください。 つまり、口数にかかわらず同じ確率で当選するようにしてください。
総数400口、1人最大5口まで応募可能で、「1人あたりの当選率をできるだけ等しくする」かつ「口数調整なし」「オールオアナッシング」という条件での抽選方法ですね。
この条件を満たすには、「各応募者(人)を独立した抽選対象として、全員に公平な当選確率を与える」必要があります。口数が多い応募者が有利にならないように、かつ、当選した場合は応募口数をそのまま提供できるようにするための方法は以下の通りです。
当選確率を均等にする抽選方法
この方法では、各応募者(人)がそれぞれ一意の抽選番号を持ち、その番号がランダムに選ばれる順序で抽選を行います。
ステップ1:応募者リストの作成 * 全ての応募者(Aさん、Bさん、Cさんなど)をリストアップします。 * 各応募者が希望する口数(1口〜5口)を記録します。 * 例: * Aさん:5口希望 * Bさん:1口希望 * Cさん:3口希望 * Dさん:5口希望 * ...
ステップ2:応募者ごとにランダムな抽選順位を決定 * 各応募者に対して、一意のランダムな数字(例:1〜応募者総数、または0〜1の小数など)を割り当てます。これは、くじ引きの「整理番号」のようなものです。 * このランダムな数字に基づいて、応募者を昇順(または降順)に並べ替えます。これが、当選者を決定するための「抽選順位」となります。 * 例: 1. Dさん(ランダム値が最も小さい) 2. Aさん 3. Bさん 4. Cさん 5. ...
ステップ3:抽選順位に従って口数を割り当て * 「現在割り当て済みの口数」を0から始めます。 * ステップ2で決定した抽選順位の一番上の応募者から順に、以下の確認を行います。
1. **応募者の希望口数を確認します。**
2. **現在割り当て済みの口数に、その応募者の希望口数を足しても、総数400口を超えないかを確認します。**
* **超えない場合:**
* その応募者を「当選者」とします。
* 「現在割り当て済みの口数」に、その応募者の希望口数を加算します。
* 例:現在の割り当て済みが0口で、Dさんが5口希望。0+5=5口なので当選。割り当て済みが5口になる。
* **超える場合:**
* その応募者は「非当選者」とします(オールオアナッシングのため、部分当選はなし)。
* 「現在割り当て済みの口数」は変更せず、次の抽選順位の応募者へ移ります。
* 例:現在の割り当て済みが398口で、Dさんが5口希望。398+5=403口となり400口を超えるので、Dさんは非当選。
3. **このプロセスを、以下のいずれかの条件を満たすまで繰り返します。**
* 「現在割り当て済みの口数」が400口に達した。
* 全ての応募者について確認を終えた(この場合、400口未満になる可能性もあります)。
なぜこの方法で「1人あたりの当選率が均等」になるのか?
- 抽選順位の公平性: ステップ2で、全ての応募者は完全にランダムなプロセスで「抽選順位」を得ます。誰が1位になるか、2位になるかは、その人の応募口数とは一切関係なく、全員に等しい確率で高い順位が割り当てられます。
- 当選可否の決定: 高い順位を獲得した応募者から順に口数が割り当てられるため、原則として「先に抽選されるほど有利」になります。そして、この「抽選される順位」は全員に公平に割り振られています。
- オールオアナッシングの尊重: 途中で「希望口数全てが割り当てられない」ために落選となるケースがありますが、これはあくまで「その時点での残口数」と「その人の希望口数」の兼ね合いであり、その人が「抽選される機会」自体は他の応募者と同じく平等に与えられています。
具体例:
順位 | 応募者 | 希望口数 | 割り当て済み口数 | 当選/非当選 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Dさん | 5口 | 0 → 5 | 当選 | |
2 | Aさん | 5口 | 5 → 10 | 当選 | |
3 | Eさん | 1口 | 10 → 11 | 当選 | |
... | ... | ... | ... | ... | ... |
79 | Xさん | 5口 | 390 → 395 | 当選 | |
80 | Yさん | 5口 | 395 | 非当選 | 395 + 5 = 400 であれば当選だが、仮に次のZさんが1口だったら... |
81 | Zさん | 1口 | 395 → 396 | 当選 | (もしYさんが非当選になった後、Zさんが1口ならまだ当選可能) |
... | ... | ... | ... | ... | |
(最終) | (最終当選者) | (n口) | 396 → 400 | 当選 | 最終的に400口になるか、400口未満で終了。 |
補足事項:
- 厳密な公平性: この方法は、各応募者が当選するかどうかの「抽選される順位」を完全に公平にすることで、1人あたりの当選確率を均等に保ちます。
- 残口数: 最後に残る口数が応募者の希望口数に満たない場合、その応募者は非当選となり、結果的に総数400口が埋まらない可能性があります(例:398口まで埋まり、次の応募者が5口希望で落選した場合、残り2口は埋まらない)。これは「オールオアナッシング」「口数調整なし」の制約上、許容される結果となります。
- 透明性: この抽選を行う際は、乱数生成の方法(PCプログラムの使用など)や、抽選順位のリスト、最終的な当選者リストを公開することで、透明性を確保できます。
この方法であれば、応募口数に影響されずに「個人」として同じ確率で抽選の機会を得ることができます。
残り口数が、応募者が希望する口数よりも少なくなった場合、その応募者は当選できなくなるため、これは避けられない不平等となります。
もう少し詳しく説明します。
避けられない不平等の発生箇所:
この不平等は、総口数が残りの数口になった時点で顕著になります。
最大口数(5口)希望者への影響:
- 例えば、残り口数が4口になったとします。
- この時点で抽選順が回ってきた応募者が「5口」を希望していた場合、残りの口数(4口)が不足しているため、その応募者は「オールオアナッシング」の原則に基づき、当選することはできません。
- 同様に、残り口数が1口や2口の場合、2口以上を希望する応募者は当選できません。
最小口数(1口)希望者への影響:
- 一方で、残り口数が1口でも残っていれば、抽選順が回ってきた応募者が「1口」を希望していた場合は、まだ当選できる可能性があります。
なぜこれは「不平等」と言えるのか?
- 抽選の初期段階(例えば、残り口数が300口など十分にある状態)では、希望口数(1口〜5口)にかかわらず、抽選順が回ってきた人が当選できる確率は非常に高いです。
- しかし、抽選の最終段階(残り口数が5口未満になった時点)では、希望する口数が多い人ほど、残りの口数に満たなくなる可能性が高まり、その時点で当選の可能性が「ゼロ」になってしまいます。
- つまり、「残り口数が少ない状況での当選の可否」という点で、希望口数によって有利不利が生じるということです。
結論として:
ご提示いただいた条件(口数調整なし、オールオアナッシング、1人あたりの当選率をできるだけ等しく)のもとでは、この「抽選の最終盤における、希望口数による当選可否の差」は避けることができません。
- これは、全体の口数に限りがあることと、「希望口数の一部だけ当選」という選択肢がない(オールオアナッシングである)ことの必然的な結果です。
- 前回ご提案した方法は、あくまで「抽選順位」という、抽選プロセスそのものの公平性を最大限に高めるためのものであり、最後の口数調整による不平等を完全に消すことはできません。
この抽選方法の目的は、「応募口数が多いからといって、その人の当選確率が最初から高くなることはない」という点での公平性を担保することにあります。最終的な口数の詰まり方による不均衡は、ご提示の条件では許容される範囲と理解するしかありません。